71XLCH様 エンジン分解トラブルシューティングです。
クラッチ切れ不良の原因はトランスファーバルブ不良によるトランスミッション、プライマリー室内の油面上昇が原因です。
トランスミッション、プライマリーオイル交換の際に黒く汚れたオイルが出てくるとトランスファーバルブ不良でクランクケース側からオイルが侵入して油面が上がっている可能性大です。
カムシールも劣化でポイント、タイマーカバー内オイルだらけになっていました。
リフターブロックは前作業者が液体ガスケット塗って組んだお陰でガチガチに張り付いていて、1箇所専用プーラー掛けた所で、プーラー用スロットル破れてしまいました。
ブリーザーギヤのネットには無数の液体ガスケットのカスがクランクケース側より回ってきていました。
前作業者は年間何㎏液体ガスケット使うんでしょうね。
メーカーから表彰されるレベルです。
オイルポンプフィードポンプ側は今にも脱落しそうなバリがありました。
今回開けて正解でした。
安全な所まで削り取って組み付けします。
アウタープライマリーは溶接修理痕有りましたが、あまりにダサイ溶接修理痕だったので疑って貫通のピンホール、クラック無いか確認した所案の定2箇所貫通していました。
ギヤケース内アイドラーギヤブッシュ、ケース側は圧入が動いてしまっていました。
カムカバー側ブッシュは異常磨耗していました。
スラスト調整不良が原因だと思います。
なかなか適切な修理を受けてきている個体の少ないアイアンスポーツですが、ビッグツインには無い独特のエンジンフィーリング個人的にも好きです。
アイアン好きのオーナー様の期待に応えたいと思います。